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映画をみるひと

見た映画についての感想文。 ネタバレにはご注意ください

ポッピンQ 感想

映画

視聴日 2017/1/4

総評:とんでもなく惜しい。設定はとても良いのに。

 

 

 個人的には、とても好きな映画だった。けれどもこの映画について考えれば考えるほど、悲しくなる。どう考えてもこの映画が人気になる未来は見えないし、そのうち誰にも語られずに消えてしまうだろうから。

 

まず、良かった点を述べる。

  • キャラデザがかわいい。蒼と沙紀が特に良い
  • 王道展開なので、話が分かりやすく熱い
  • 主人公達が成長する物語なので、見ていて気持ちがいい
  • 各キャラの特殊能力が面白い。Visualizationは個人的にベスト
  • ボスの動機がすごく突き刺さる

ただ……どうにも、もったいないと感じる点が多かった。

 

 全体としての感想は、「キャラデザ・設定はとても良かったのに、脚本がもったいない」に尽きる。どんなに素材が良くてもそれを活かしきれていない、といった印象。

 

 この映画に関しては、あまり前情報を入れずに見に行った。見たのは公式サイトのイントロダクションくらい。

 映画の序盤(冒頭の無料公開されているあたり)までは、異世界での魔法少女ものかなと感じていた。違和感を感じたのは中盤、主人公の伊純たち4人が抱えていた悩みを打ち明けるシーンから。彼女たちは自身の抱えた悩みを打ち明けたあと、急に打ち解けだすのである。その瞬間に、なんとも言えない疑問を感じた。

 

「あれ、もう悩み解決しちゃったの……?」

 

公式サイトのイントロダクションには、こう書かれている。

 中学3年生の春、
悩みを抱えた少女たちが、奇跡の出会いを体験する。
住んでいる地域も、家庭環境も違う5人。出会うはずのなかった彼女たちが、出会い、そしてぶつかりあう。それは、それまで目をそらしていた自分の心と向かい合うこと。

劇場アニメ「ポッピンQ」 | 公式サイト より

 

 いやいや。出会ってぶつかりあった瞬間に過去を克服しちゃったよ。違うでしょ。心と向かい合うの完了しちゃったよ。もう悩み晴れちゃったじゃん。違うでしょ。

 その後もわりと、映画に置いてけぼりにされながら見ていた。「沙紀が拐われちゃった! でも沙紀も私達と同じなんだ! 助けに行こう!」とか。おいおい。そして助けに行った先で、ダンスフォーメーション。変身。特殊能力ゲット。

 

「あー、あー……なるほど、プリキュアだ」

 

 この瞬間にやっと、私はポッピンQがプリキュアの延長線上にあることを知った。ダンスシーンがあることは知っていたけど、本当に何から何までプリキュアの延長にあるんだなと気付いた。なるほどなるほど、これはある意味、大きいお友達が見る映画ではないなぁ。

 ただ、そこからの展開は熱かった。特殊能力を手に入れた伊純たちは、それらを活かして敵を蹴散らしてゆく。伊純と小夏は、ある程度想像通り。あさひは実質チートでしょあれ。蒼は本当に目からウロコだった。戦わなくていいのか。本当に司令塔だよ。すごい感動した。

 そして時の城に差し掛かっての100m走。やっと伊純は、自分の過去に真正面から向き合って、壁を乗り越える。熱い。こういうのを待っていた。こういうのが見たかった。他の子達はわりとあっさり壁を乗り越えちゃったからちょっとショックだった。

 そうして事件の張本人(?)、仲間に裏切られ、ひとりぼっちになった沙紀の未来との対峙。老化攻撃は結構エグいなーと思ったが、それよりも沙紀の未来が世界をぶっ壊そうとした動機がすごい。「時の力を得て、自分一人が大人にならないまま何度でも今をやり直す」とか、すごいよ。モラトリアム大学生でもそこまで考えないよ。

 でも、沙紀は伊純たちのおかげで正しい道へと更生。ひとりぼっちになった沙紀の未来は時空に飲まれて消滅。みんな仲良しめでたしめでたし。ここまでは良かった。ダンスもよかった。

 

 で、エンディングロール後のあれは……何?

 続編ものなの? 高校生編があるの??

 

 えぇ……。なんというか、すごくがっかりしてしまった。期待しているけれども、どうして続編ものになるんだ。どうして続編ありきになっちゃったんだ。東映60周年記念の作品なんだろ、完結させてよ……。次回は何周年で出てくるんだよ。うーん。

 

 ということで、総評。もったいない。イントロダクション見て、「やった、成長物語だ!」と思って見に行っただけに、ちょっと肩透かしを食らった感じがする。でも、本当に素材は良かった。どうにか続編でしっかり作ってくれると嬉しい。見に行きたい。あと、ポッピンQ公式はあさひ好きすぎない? もっと他の子も推してあげてください。

 

 本当に、好きな作品に出会えたと思ったくらいなのに、もったいなさすぎて悲しい。誰かに「ポッピンQって面白いの?」と聞かれたら、即答できない。多分そういう人に見に行ってもらうと、がっかりしたと帰ってきそうだから。そうした、がっかり部分も含めて私はポッピンQが好きになった。ノベライズも買った。パンフレットも注文した。一週間くらい経つのにパンフレットが届かない。東映さんどうなってんすか。早くパンフください。

 

 次回は艦これ劇場版。