手紙は覚えている 感想
視聴日 2017/2/11
総評:全体的に良い。衝撃的。
地元映画館が名画座をやっていたので視聴。
物忘れが激しくなった老人が、過去の復讐のために一通の手紙を持って旅立つ話。
衝撃のラストだったけれど、そこに持っていくまでもうちょっと伏線あっても良かったのになとは思った。
最後の瞬間まで答えにたどり着かなかったので、かなり衝撃を受けた。
今にして考えてみると、4人いるルディ・コランダーのうち最初の3人は最後の展開のための布石なのかなと感じる。
それまでずっと、主人公が「元ユダヤの囚人」だったと印象付けるための。
そう考えると、主人公が実はアウシュビッツの看守だったという伏線はワーグナーくらいしかないのかな。うーん……。
2人目のルディ・コランダーがいた老人ホームでピアノを弾くシーンは好き。
「主人公がそれすら忘れているのは本当に物忘れの類でいいの?」とも思ったけれど、それはおそらく「過去の記憶を完全に忘れるほどに、ユダヤ人に成り切っていた」のだろう。
それだけ、逃れたい過去であり、自分は元ユダヤ人なんだと完全になりきっていたからだろうと思った。まるでファントムだ。
あと、長い映画ばかり見てたので90分少々だったのはちょっと驚いた。うまくまとまっている。
次回、ドクター・ストレンジ。